11月17日(金)

「河内の食と食文化を学ぶ」 

 講師:(浪速魚菜の会) 笹井 良隆 講師

「大阪の食文化は出汁(だし)」であることから、基本的な出汁についての講義を受けました。その後、大阪の食材で作った料理を頂きました。

 

・昔は「かつお節」などを細かくすりつぶしてそのまま使っていたが、口当たりや見た目が良くない事から、出汁を取った後に取り除く現在の形となった。

  

大阪は「昆布出汁」、東京は「かつお出汁」がベースとなっている。

『各地の基本出汁』

大阪は「まったり」:真昆布/荒節

京都は「はんなり」:利尻昆布/マグロ出汁

東京は「あまから」:かつお出汁

 

昆布は北海道の利尻、礼文で採れたものが若狭を経由して京都に入ったが、大阪には北前船が出来てから入るようになった。

 

昆布の代表的なものとして、真昆布・利尻昆布・羅臼昆布・日高昆布がある。真昆布はすぐに旨味が出るが、利尻昆布は時間がかかる。日高昆布は出汁が出にくい。

かつお節は「荒節(あらぶし)」と「枯節(かれぶし)」がある。大阪は「荒節」、東京は「枯節」が使われることが多い。

 

荒節:魚の頭と内臓部分を取り除き、煮て、骨を除き、燻し乾燥させた状態のものが荒節。表面は黒く焦げたような色をしており、製造にかかる期間は、およそ1カ月くらいです。

  

枯節:荒節にカビ付けをしたもの。カビが付きやすいよう荒節の表面を削り、形を整え、カビ付け・乾燥を最低2回繰り返したものが枯節。表面は、薄茶色の粉に覆われたような状態になる。枯節のカビ付け・乾燥の工程をさらに繰り返し、熟成させたものを「本枯節」と言い、製造には半年以上もの期間を要する。

大阪の食材で作った料理です。

どれも手の込んだものばかりで大変おいしく頂きました。

 前菜・椀物・割鮮・焼物・温物・御飯・香物・茶菓